クラウドフローで使える

式・関数一覧

よく使う関数の役割、書き方、結果をまとめています。

式の試し方 / 空の値の比較 / 日時と日本時間の比較

まず覚えたい基本の関数

22件の式・関数

Microsoft公式一覧を見る
concat()文字列
書き方
concat('注文-', '001')
結果
注文-001

複数の文字を1つにつなげます。

replace()文字列
書き方
replace('A-B-C', '-', '/')
結果
A/B/C

指定した文字を別の文字に置き換えます。

split()文字列
書き方
split('赤,青,白', ',')
結果
['赤','青','白']

区切り文字を使って文字を配列に分けます。

join()文字列
書き方
join(createArray('赤','青'), ',')
結果
赤,青

配列の値を区切り文字でつなげます。

toLower()文字列
書き方
toLower('PowerAutomate')
結果
powerautomate

英字を小文字に変えます。

toUpper()文字列
書き方
toUpper('excel')
結果
EXCEL

英字を大文字に変えます。

length()文字列・配列
書き方
length('Excel')
結果
5

文字数または配列の件数を取得します。

contains()判定
書き方
contains('Power Automate', 'Automate')
結果
true

文字や配列に指定した値が含まれるか確認します。大文字・小文字を区別します。

empty()判定
書き方
empty('')
結果
true

文字、配列、オブジェクトが空か確認します。

equals()判定
書き方
equals(10, 10)
結果
true

2つの値が同じか確認します。

if()条件
書き方
if(equals(1, 1), 'はい', 'いいえ')
結果
はい

条件の結果によって返す値を変えます。

coalesce()条件
書き方
coalesce(null, '未入力')
結果
未入力

nullではない最初の値を返します。空文字・空配列・空オブジェクトは除外しません。

first()配列
書き方
first(createArray('A','B','C'))
結果
A

配列または文字列の最初の値を取得します。

last()配列
書き方
last(createArray('A','B','C'))
結果
C

配列または文字列の最後の値を取得します。

union()配列
書き方
union(createArray(1,2), createArray(2,3))
結果
[1,2,3]

複数の配列をまとめます。重複を除く用途にも使えます。

utcNow()日付・時刻
書き方
utcNow()
結果
現在のUTC日時

現在のUTC日時を取得します。

formatDateTime()日付・時刻
書き方
formatDateTime(utcNow(), 'yyyy/MM/dd')
結果
実行時点のUTC日付(yyyy/MM/dd)

日付や時刻の表示形式を変えます。

addDays()日付・時刻
書き方
addDays('2026-08-20', 3, 'yyyy/MM/dd')
結果
2026/08/23

指定した日付に日数を足します。

convertTimeZone()日付・時刻
書き方
convertTimeZone(utcNow(), 'UTC', 'Tokyo Standard Time')
結果
日本時間の日時

日時を別のタイムゾーンへ変換します。

int()変換
書き方
int('120')
結果
120

整数を表す文字列を整数型に変換します。

string()変換
書き方
string(120)
結果
'120'

値を文字列へ変換します。

json()変換
書き方
json('{"name":"田中"}')
結果
JSONオブジェクト

JSON形式の文字をオブジェクトや配列に変換します。

式を実際のフローで試すには

concat('受付-', '042')
  1. 手動で実行するクラウドフローを作り、データ操作の「作成(Compose)」を追加します。
  2. 「入力」の式エディター(fx)を開き、上の式を入力して追加します。通常の文字入力欄への貼り付けと区別してください。
  3. 保存してテスト実行し、実行履歴の「作成」の出力が「受付-042」になるか確認します。

下の例も1つずつ「作成」で試せます。true は「条件に当てはまる」、false は「当てはまらない」という判定結果です。

Microsoft公式:データ操作と作成アクション

empty と coalesce:空文字・空白・nullの違い

式と予想される結果(Microsoftの仕様に基づく例)
式結果理由
coalesce(null, '未登録')未登録値がない null を飛ばし、次の値を返します。
coalesce('', '未登録')空文字(0文字)空文字は null ではないため、そのまま返します。
empty('')true0文字なので空です。
empty(' ')false半角スペースが1文字あるので空ではありません。
empty(trim(' '))truetrim で前後の空白を除いてから判定します。
if(empty(''), '未登録', '入力あり')未登録empty の判定結果で返す文字を選びます。

見た目が空欄でも、値がない null、0文字の空文字、スペース入りの文字列は別の値です。「未入力なら別の文字を表示したい」ときは、何を未入力として扱うかを先に決めましょう。

上の式では null に引用符を付けません。'null' と書くと、4文字の文字列になります。coalesce は空の配列や空のオブジェクトも飛ばしません。

公式仕様:empty / coalesce / trim

formatDateTime と convertTimeZone:日本時間で日付を表示する

convertTimeZone('2026-10-10T15:30:00Z', 'UTC', 'Tokyo Standard Time', 'yyyy/MM/dd HH:mm')

期待値:2026/10/11 00:30。UTCの10月10日15時30分は、日本では翌日の0時30分です。メールの受付日時などを日本時間で表示したいときの練習例です。

  1. 準備:Power Automateにサインインし、手動で実行するインスタントクラウドフローを作ります。「データ操作」の「作成(Compose)」だけを追加します。メール送信やファイル更新は追加しません。
  2. 「作成」の入力で式エディター(fx)を開き、上の式を貼り付けます。先頭の = や @ は付けません。保存して手動テストし、実行履歴で出力を確認します。
  3. 同じ入力日時で下の3式を1つずつ試します。固定日時なので、実行する日が変わっても比較できます。表は仕様に基づく期待値で、実際のフロー実行結果ではありません。
同じUTC日時 2026-10-10T15:30:00Z を3通りで表示
式期待値何が変わるか
formatDateTime('2026-10-10T15:30:00Z', 'yyyy/MM/dd HH:mm')2026/10/10 15:30表示形式だけ。日本時間への変換はしていません。
convertTimeZone('2026-10-10T15:30:00Z', 'UTC', 'Tokyo Standard Time', 'yyyy/MM/dd HH:mm')2026/10/11 00:30タイムゾーンを変換してから表示します。
convertTimeZone('2026-10-10T15:30:00Z', 'UTC', 'Tokyo Standard Time', 'yyyy/MM/dd')2026/10/11日本時間へ変換した後の日付だけを表示します。

末尾の Z はUTCを表します。formatDateTime の第3引数は表示言語などのロケールで、タイムゾーン指定ではありません。日本語の ja-jp を指定するだけでは9時間の時差は変換されません。

現在の日本時間に置き換える場合は、上の式の第1引数だけを utcNow() に変えます。受信日時などの動的コンテンツを使う場合は引用符で囲まず、まず実行履歴と接続先の仕様で元のタイムゾーンを確認します。すでに日本時間の値をUTCとして変換すると二重にずれます。

日付がずれる・変換できないとき

  • 日付だけを先に取り出すと元の時刻を失います。日本の日付が必要なら、タイムゾーン変換の後で yyyy/MM/dd にします。
  • MM は月、mm は分です。24時間表記は HH を使います。
  • 空欄や null を受け取るフローでは、先に条件で空か判定し、空なら「日時未入力」、値がある側だけで変換します。不正な文字列やタイムゾーン不明の値は、勝手にUTCと決めず入力元を確認します。この練習フローに自動補正は含みません。
  • 変換後の表示文字列に Z を付け足して保存しないでください。表示用の文字列と、元のUTC日時を区別して扱います。

この練習は組み込み操作だけで、Outlookなどへの接続は不要です。クラウドフローを作成・実行できる環境、利用権、組織ポリシーは必要です。

関連する手順:平日9時に動かす / 期限切れの未完了項目を通知する / デスクトップ版で日付の表示形式を変える

公式資料:タイムゾーンの変換 / formatDateTimeの引数 / 利用権の種類